2015年カカ誕 特別な日 しまった、調子に乗り過ぎた。 遂情したばかりの気だるげな雰囲気を濃厚に纏うカカシは、眼下に広がるその光景に、自らが滅多にしない暴走をしてしまった事を知る。 誕生日だからと言ってやりたい放題して良い訳ではない。 そう自分に何度も言い聞かせていたというのに、一生懸命奉仕しようとするイルカの姿に理性が白旗を揚げてしまったのだ。 まだまだ修行が足りないなと、汗で濡れた銀髪を片手でかき上げるカカシはふと小さく溜息を吐く。 イルカ相手となると限度を知らない愚息がもっともっとと主張しているが、イルカの方は過ぎた悦楽に気を失ってしまっている。 いい加減にしろと愚息を叱咤するカカシは、イルカの秘孔から己の愚息をゆっくりと引き抜いた。身体を清める為、気を失ったままのイルカをそっと抱きかかえて風呂場へと向かう。 イルカ宅の風呂場は狭い。 洗い場に片膝を付いたカカシは、イルカの身体を抱きかかえたままシャワーのお湯を調節し、未だ気を失っているイルカの身体に温かいお湯をそっと掛けていく。 下半身を中心に、あらゆる箇所に纏わり付いていた二人分の精。それを綺麗に洗い流し終えたところでようやく目覚めたのだろう。 「ん・・・」 腕の中に居るイルカが僅かに身じろいだ。 「気が付いた?」 無理をさせた自覚なら嫌という程にある。 大丈夫だろうかと心配するカカシがイルカの顔を覗き込むと、情事の余韻がまだ色濃く残っているのだろう。ぼんやりとした眼差しが返って来た。 「・・・カカシ、さ・・・?」 舌足らずな声で名を呼ばれ、カカシの相貌が盛大に崩れる。 「ん。疲れたでしょ?身体綺麗にするから、じっとしてて?」 カカシのその言葉で、これから何をされるのか理解したのだろう。意識もはっきりと取り戻したのか、イルカの身体が瞬時に赤く染まった。 いつまで経っても物慣れないイルカが可愛らしい。 笑みを深くするカカシは、赤く染まっているイルカの額に一つ口付け、己の指先をイルカの秘孔に押し当てる。 「指、挿れますよ」 小さく宣言したカカシのその言葉は、イルカにとっては羞恥の時間の始まりの合図でもある。 赤くなっている顔を隠すように俯かせるイルカがこくんと頷き、カカシは己の二本の指先を柔らかく解れているイルカの秘孔へと埋めていった。 「・・・んぁ・・・ッ」 敏感になっているのだろう。途端に腕に抱くイルカの身体がびくびくと跳ね上がり、甘い吐息が浴室の中に響き渡る。 「痛くない?」 暴走したカカシを受け止めたのだ。 猛省するカカシの指先が内部に裂傷などが無いか丁寧に探るが、どうやら怪我はしていないらしい。 「んん・・・っ」 甘い疼きのみが与えられているのか、こくこくと頷くイルカからふわりと芳しい香りが立ち昇った。 イルカが欲情している証だ。 カカシにとっては堪らない香りだが、先ほど猛省したばかりだ。我慢しろと自らに言い聞かせるカカシは、埋めた二本の指先でイルカの慎ましく閉じられた秘孔をゆっくりと開いていく。 イルカの最奥に放った自らの廃液を掻き出す為だ。 カカシの精をたっぷりと飲み込んでくれていたイルカの秘孔は、開いただけでとろとろと大量の精を零していく。 「・・・あ、あ・・・っ」 流れ出る精を惜しむかのようなイルカの甘い吐息が堪らない。 慰めるようにイルカの黒髪に軽い口付けを落としていると、俯いていたイルカの顔がゆっくりと上がった。 (・・・っ) そうして見せたのは、イルカが最も感じている時に見せる顔。 無意識だろうが、口付けを強請っているのだろう。 「カカ・・・、ん・・・っ」 ぽってりと熟れたイルカの唇がカカシの名前を形取り、それを目の前で見せ付けられたカカシは堪え切れずにイルカの唇を熱く塞ぐ。 「ぁふ・・・っ、ん・・・っ」 濃厚過ぎる口付けだ。 このままでは再度暴走してしまうと自分でも理解していたが止められなかった。イルカの内部に埋めたままの二本の指先を、廃液を掻き出す動きから愛撫へと変える。 狭い浴室内にイルカのくぐもった甘い吐息とぐちゅぐちゅと卑猥な水音が響き、満足していなかった愚息が痛い程に刺激されるが、先ほどの猛省を忘れた訳ではない。 それに、ここは声が最も響く浴室だ。劣情に流されて致してしまえば、後々大変な事になるのは分かり切っている。 またも白旗を揚げようとする理性を叱咤激励し、中に挿りたいと駄々を捏ねる愚息に落ち着けと言い聞かせる。 イルカの許可を得てからだと、残っていた理性を掻き集めたカカシはそうして、ゆっくりと口付けを解いた。 すぐさまベッドに戻っても良いかと尋ねようとしたが、カカシがそれをする事は出来なかった。 口付けを解かれたイルカがむずかる様な仕草を見せた事で、カカシの理性が崩壊したのだ。 「んあ・・・ッ、アアア・・・!」 イルカの秘孔から埋めていた指先を一気に引き抜いたカカシは、後で数時間は叱られるだろう事を覚悟の上で、物欲しそうにひくつくイルカの秘孔に自らの愚息を埋めていく。 狭い浴室内にイルカの悲鳴のような嬌声が大きく反響し、これはご近所にも聞こえただろうなと一瞬頭の片隅を過ぎったが、カカシがイルカの秘孔から硬く太い楔を引き抜く事は無かった。 「つかまってて」 そう低く言い置き、イルカを抱きかかえたまま素早く瞬身の印を組む。 「・・・ッあ、ん・・・っ」 そうして跳んだのはベッドの上。 可愛らしく乱れるイルカに煽りに煽られ、そこからそこの距離ですら惜しんだカカシの中に理性などという代物は既に無い。ベッドに沈んだイルカの身体をぐっと引き寄せると、空が白み始めるまでイルカと共に淫猥な蜜夜を過ごした。 次の日。 数時間の説教を覚悟していたカカシの予想に反し、昼を大きく過ぎてから目を覚ましたイルカは、ほんの少し拗ねはしたが叱りはしなかった。 「・・・誕生日だったから特別です」 恥ずかしいのだろう。決して視線を合わせようとしないイルカからそう言われたカカシは、誕生日万歳と心の中で大きく叫んでいた。 |