優しく 後編 「ココを使うのは知っていますか・・・?」 そう囁いて、カカシは背を撫でていた手をすっと下へ滑らせた。丸みを確かめるように撫でた後、その谷間へと指を這わせる。 「あ・・・」 知ってはいても、自分がされるとなると恐怖心が先立つ。手をぎゅっと握りしめてカカシへと不安そうな顔を向けたイルカに、カカシは微笑んだ。 「大丈夫、優しくします。ココを・・・」 「んっ」 言いながら浴衣の上からゆっくりとなぞりあげる。 「とろとろに解してから入れてあげる」 息を詰めるイルカの表情を見ながらカカシはそう宣言し、誓うようにイルカに口付けた。 宣言通り、カカシはイルカのソコを丹念に解し始めた。 「あ・・・っ」 たっぷりと唾液を纏った指がゆっくりと差し込まれ、異物感に体が強張る。 座って互いに向かい合いながらイルカの表情を見ていたカカシが、宥めるように前を擦りながら深く口付ける。 「ん・・・っ、んふ・・・んっ・・・」 カカシが舌をゆっくりと出し入れさせるのに合わせて、イルカも舌を絡ませる。 その間も、侵入した指は奥を目指していく。節ばった関節を少し息を詰めてやり過ごし、指の付け根まで完全に入った後、今度は少しづつ引き出され、排泄感にイルカは震えた。 眉根を強く寄せ、「抜いて」と言いそうになるのを耐える。痛みは全く無いが、異物感が凄まじい。 指が抜けそうになるまで引かれた後、今度は周りを探るように指で擦られながら再び奥へと侵入される。 カカシの指の第二関節までが入り、詰めていた息を軽く吐いた時だった。 「んあ・・・っ」 指が掠めた部分にイルカが反応を返した。合わせていた唇が解ける。 「ここ?」 それを見逃さなかったカカシが同じ箇所を擦った。 「ああっ!や・・・あっ、そ・・・こ・・・っ!」 擦るたびに、前がひくんひくんと震える。 中で感じてしまっている事に驚きを隠せないイルカが、へにょと眉尻を下げてカカシを見つめる瞳に涙を溜めた。 「あぁ、泣かないでイルカ先生。大丈夫、ここは男なら誰でも感じるところなんですよ。だから安心して感じて、ここで気持ち良くなって」 ぽろと零れた涙を舌で拭いながら、指を蠢かせる。 「ひあ・・・っ、あんっ・・・ぅ・・・・や・・・あ・・・っ」 何度も何度も擦られ、イルカは息も絶え絶えに喘いだ。強い刺激に頭が霞む。 カカシが、中で擦る指をそのままにもう1本指を入れたときも、イルカは与えられる快楽に夢中で気づかなかった。 2本揃えた指を、感じるところを突くように抜き差しされる。狭い口を2本の指で広げられても、痛みは感じなかった。間の隙間からもう1本入れられる。 「んあ・・・っ」 「3本入ったよ。イルカせんせ・・・」 眉間をきつく寄せ、潤んだ瞳で喘ぐイルカにカカシも限界が近い。少し息を乱しながら、それでもイルカに施す愛撫は優しさを纏ったまま行われた。 入れられた3本の指が、抵抗なく抜き差し出来るほど解れた頃。 カカシは、腕に抱き込んでいた力の入らないイルカの体をそっとシーツに横たえた。同時に指を抜き去り、足を高々と抱え肩に担ぎ上げる。 「あ・・・っ」 「息を吐いて・・・」 急に指を抜かれ、恥ずかしい格好をされている事に気づいたイルカが息を詰める。 そんなイルカに口付けたカカシは、浴衣と下着を寛げ指で充分に解れたソコに照準を合わせると、ここでもゆっくりと腰を押し進めた。 「あああ・・・ッ!」 「く・・・っ」 狭いソコに、まだ先端だけだというのに危うく持っていかれそうになるのを何とか堪える。 「あ・・・っ、んあっ・・・・あっ」 イルカは、下半身から感じる熱に声を抑えられなかった。痛みは殆ど無いが、中を侵していくカカシが火傷しそうなほど熱い。じわりじわりと奥へと進む熱に、体が溶けてしまうのでは、と閉じた瞼の間から涙が溢れた。 「・・・痛い・・・?」 涙に気づいたカカシが動きを止めて涙を唇で掬い取りながら問う。 「ぁ・・・つい・・・っ」 ふるふると首を振ってそう答えたイルカに、汗の滲む顔にふっと笑みを浮かべると、 「オレも熱いよ。あなたの中は溶けそうに熱い・・・っ」 カカシはそう言って残りを一気に奥まで腰を進めた。 「んああっ!」 「・・・っ、大丈夫・・・?」 互いに荒い息をついて動きを止める。止めていてもなお感じる熱に、イルカはふると体を震わせた。カカシもまた、イルカの内部がきつく締め付けてくるのにくっと眉根を寄せる。 イルカの息が整うまで待とうと思っていたのに、その締め付けに耐えられず、くんと腰を動かした。 「あぁっ!」 途端にあがる嬌声とイルカの艶かしい表情に、それまで押さえていた衝動が溢れる。がっとイルカの戦慄く腰を片手で掴むと、上体を倒し腰を叩き付けた。 「やっ!ああ・・・っ!」 痛いほど腰を掴まれ揺さぶられてイルカは背を撓らせて仰け反った。こんなに激しい動きにも、カカシが優しく解してくれたからか痛みは感じない。代わりに、時折カカシのモノが当たるイイ所から、絶え間なく悦楽が沸いてくる。 互いの体の間でゆるりと起ち上がるイルカの昂りに気づいたカカシが、握り込み追い上げるように擦り上げてくる。 「あっ!そこ・・・ダメぇっ・・・!」 激しい動きと強い快楽にイルカの手が助けを求めるようにカカシに伸ばされる。 その手を取り、口付けると指を絡ませてシーツへと縫いとめた。 「イ、ルカせんせ・・・っ、いい・・・の・・・?」 荒い息をつきながらカカシが尋ねる。 その声に、イルカはきつく閉じていた瞳を開け、涙と快楽に歪む視界の中でカカシを探した。 伝えたい。カカシから与えられるものに、イルカがどれだけ喜んでいるか。 いつだってカカシの遠慮を淋しいと思っていたイルカだから。遠慮無しに激情をぶつけられて、それを一身に受け止めている今がとても嬉しい。 心配そうに見つめているカカシを見つけたイルカは、こくんと頷くと精一杯の笑顔を向けた。 「っ」 目を見開いたカカシが「くっ」と小さく呻くと、イルカのイイ所目掛けて激しく突き入れる。と同時に前も敏感な先端を弄られて、イルカは耐え切れずに高い嬌声を上げてイった。 「・・・ッアアアアッ!」 「くぅ・・・っ!」 そのきつい締め上げにカカシも堪えきれず、呻き声を上げて熱い中へと吐き出した。 全てをイルカの中に出し切ったカカシは、ずるりと中のモノを抜くと溜息をついてイルカへと覆い被さった。 (優しく出来なかった・・・) 最後まで優しく抱こうと思っていたのに、途中で理性の糸が切れた。こんなにがつがつしたのは性を覚えたての頃以来ではないだろうか。 (怒ってない、よね・・・?) 約束は守れなかったが、最後に見せてくれた笑顔は本物だった。 その笑顔に危うく先にイってしまうかと思ったほど。 だが・・・。 ちらりと横を向くとそこには気を飛ばしてしまっているイルカがいた。 (初心者相手に気を失うまでするかな・・・) 自分の余裕の無さに恥ずかしさを覚えて、カカシはがしがしと頭をかいた。 「とりあえず風呂、だな・・・」 気を失っている間に、イルカの体を清めてしまおう。 恥ずかしがって嫌がられるかもしれないが、構わない。 イルカの体を抱き上げると、風呂に向かいながら意識のないイルカへと微笑みかけた。 「もう遠慮はしませんからね、イルカ先生」 |
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